要点

  • 乾燥が代表的ですが、臓器や神経にも影響することがあります。
  • 症状に眼・口腔の客観的検査、血液検査、必要に応じた生検を合わせて診断します。
  • 眼と歯の予防ケアは単なる快適さではなく治療の一部です。

01

どのような病気か

シェーグレンでは免疫反応が涙や唾液をつくる腺を傷つけ、腺以外にも炎症を起こすことがあります。単独または関節リウマチ、ループス、自己免疫性甲状腺疾患などと一緒に起こります。一次性・二次性という呼び方もありますが、現在のケアでは実際の症状と臓器障害を重視します。乾燥の強さだけでは重症度を判断できず、強い乾燥でも臓器炎症がない人と、乾燥が軽くても肺・腎・血管・神経病変がある人がいます。

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02

症状と現れ方

眼の乾燥は砂が入った感じ、灼熱感、見え方の変動、コンタクトレンズの不快感として現れます。口の乾燥では乾いた食品を水で流し込む、夜中に水を飲む、味覚変化、口内痛、声がれ、虫歯の反復などがあります。疲労、関節・筋肉痛、唾液腺腫脹、皮膚や腟の乾燥、せき、息切れ、しびれ、脱力、指の色の変化も起こります。更年期、薬、脱水、糖尿病、甲状腺疾患、睡眠障害、線維筋痛症、感染、ほかの自己免疫疾患とも重なるため、症状だけで決めません。

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原因とリスク要因

遺伝的な素因、免疫調節、ホルモン、環境要因が関係すると考えられていますが、多くの例を一つの行動や感染だけでは説明できません。女性で多く認識され、中年期に始まることが多いものの、子どもを含め誰にでも起こります。自己免疫疾患の家族歴は素因と関係する場合があります。ストレス、食事、水分不足が本人のせいで病気を起こすわけではなく、水を増やしても低下した腺機能そのものは戻りません。

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診断と検査

検査は臨床上の問いに答えるために行い、症状、診察、経過と合わせて判断します。

一つだけで確定できる検査はありません。経過と診察に、涙の量や眼表面障害の客観的検査、唾液流量、抗SSA/Ro抗体などの血液検査を組み合わせ、必要なら口唇の小唾液腺生検や画像検査を行います。抗体が陽性でもそれだけで確定せず、シェーグレンでも陰性の人がいます。乾燥を起こす薬やほかの病気を見直し、歯と唾液腺、臓器障害の可能性も評価します。研究用の分類基準は臨床判断そのものではありません。

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治療の選択肢

最適な方法は重症度、併存疾患、利益と害、アクセス、本人の優先事項で異なります。

治療は影響を受けた部位から考えます。防腐剤なしの人工涙液、粘度の高い製剤、涙を保つ処置、処方の抗炎症点眼薬などを眼科と検討します。こまめな水分、人工唾液、無糖ガム・トローチ、唾液分泌を促す薬が適することもあります。歯の予防管理は不可欠です。炎症性関節炎や皮膚、肺、腎臓、神経、血管の活動性病変には、ヒドロキシクロロキン、ステロイド、免疫抑制薬、選択した生物学的製剤を使う場合があります。全身治療は確認された活動性病変を標的にします。

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日常生活と支持的ケア

日常ケアは本来の潤いを失った組織を守ります。点眼とコンタクトレンズは眼科の助言に従い、フッ素入り歯磨き剤で丁寧に磨き、歯間清掃と定期歯科受診を行い、追加のフッ素について相談します。たばこを避け、アルコール入り洗口液や乾燥を悪化させる薬を見直します。加湿、保湿剤、腟保湿剤・潤滑剤、段階的な運動、睡眠管理、活動の配分が助けになります。サプリメントや極端な食事制限は標準治療の代わりにならず、免疫治療と相互作用することがあります。

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経過観察

目的なく数値を集めず、判断を変えうる経過を確認します。

全員に同じ検査を行うのではなく、症状と治療に合わせます。生活機能、眼表面、歯と唾液腺、薬の安全性、血算、腎・肝機能、尿、補体・免疫グロブリン、呼吸器・神経症状などを必要に応じて確認します。唾液腺腫脹の持続、血球減少、紫斑、低補体などがあればリンパ腫を目的に調べる場合があります。すべての変動を進行と考えず、対応につながる変化を見つけることが目的です。

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合併症と長期的な見通し

局所の予防、症状への治療、定期評価により、何十年も病気と付き合う人が多くいます。臓器炎症が落ち着いていても疲労や痛みが生活を制限することがあり、軽視せず睡眠、気分、貧血、甲状腺、薬、活動量を評価します。肺・腎・血管・神経障害は重くなる場合がありますが必ず起こるわけではありません。リンパ腫の相対リスクは高いものの大多数は発症せず、目的のない画像検査の反復より個別の観察が適切です。

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緊急に相談する目安

強い眼痛、著しい充血、まぶしさ、突然の視力変化では、角膜障害や感染から視力を守るため緊急に眼科へ相談します。唾液腺が急速に腫れる、片側だけの腫れが続く、原因不明の発熱、寝具が濡れる寝汗、体重減少、新しい紫斑、著しい脱力・しびれ、息切れ、胸痛、血尿、尿量低下も早く評価します。一般よりリンパ腫リスクは高いものの、大多数は発症しません。持続する兆候を適切に調べることが大切です。

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10

医療チームに相談する質問

ガイドラインは集団で役立つ傾向を示しますが、一人の生活で何が最も大切かは決められません。症状、機能、ほかの病気、妊娠計画、薬へのアクセス、副作用、優先事項が変われば計画を見直します。理由を平易な言葉で尋ね、費用、時間、移動、介護、治療の複雑さで実行できない場合は率直に伝えます。

  • この診断を支持する根拠は何で、まだ除外すべき病気はありますか。
  • 治療目標は何で、主な選択肢は利益、害、負担、費用の点でどう異なりますか。
  • 何をどの頻度で確認し、どの結果なら計画を変更しますか。
  • どの症状なら通常受診、緊急相談、救急受診が必要ですか。

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情報源

  1. Sjögren's DiseaseNational Institute of Arthritis and Musculoskeletal and Skin Diseases · 2026
  2. Sjögren's Disease: Diagnosis, Treatment, and Steps to TakeNational Institute of Arthritis and Musculoskeletal and Skin Diseases · 2026
  3. EULAR recommendations for the management of Sjögren's syndrome with topical and systemic therapiesAnnals of the Rheumatic Diseases · 2020DOI 10.1136/annrheumdis-2019-216114
  4. EULAR Recommendations: ManagementEuropean Alliance of Associations for Rheumatology · 2026